

多分、集落の中にあるに違いないと思い、横道をそれて入ってみたら意外と簡単に発見できた。多分ここだったんじゃないかと思うけど、随分と綺麗に整備されたようだ。全体が親水公園のような感じになっている。
水路を流れる湧水の傍に水車がある。説明によると、大正時代の初期に輿座村農家によってサトウキビの汁を絞り出す動力として設置された水車で、大東亜戦争以前まで利用されたもの。これは、平成16年3月25日に、ユザガー公園整備事業の完成を記念して作られた模型。
ここはとても水量が豊富で、湧水と言うより川のようだ。ちょうど滝の上、橋の下でおじいさんが気持ちよさそうに水浴びをしていた。

階段を登ると、樋井があるけど、多分これが昔私が見たものじゃないかなと思う。この下には今は立派なプールも儲けられていて、親子が楽しそうに水遊びをしていた。ここから坂の上に向かって、峡谷のような感じになっていて湧き出し口までは、完全に人の立ち入りが禁止になっている。湧水口の付近には、祭壇も設けられている。

よく見ると隣りにはポンプ場と上水道施設もあり、地域の上水道を補うほどの湧水であるゆだ。水汲み場も整備されていて、軽トラックで水を汲みに来ている人も見かけた。

道の反対側には桜が植わったちょっとした広場があり、その奥にも湧水がある。ガジュマルや鬱蒼とした木が茂った中にあるそれは、より湧水らしい感じだ。こちらは水量こそ多くはないけど、勢いよく流れ出している。
与座ガーは、他の地域の湧水とはちょっと違い、今でも日常的に使われ、人々の生活に密着した湧水であり交流の場でもあるんだろうなと思う。小さなお子さんでも安心な場所なので出かけてみてもいいんじゃないかな。
※井泉は「カー」もしくは「ガー」と呼ばれ、深井戸のまわりを石積みにした共同井戸は、「チンガー」と呼ぶそうだ。また樋井(ヒージャーガー)は、泉から樋で引いた水施設のことを指す。
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