
住所:国頭郡本部町備瀬222-3
電話:0980-48-4955
営業:11:30-19:00
定休:火・水



こぢんまりとした店内には、6人用、4人用、2人用テーブルが1つづつあり、窓際には蕎麦打ちのテーブルがあり、鉢などが置かれている。キッチン前には長めのカウンターもあるんだけど、椅子が3つ程置かれているだけで、余り使われていない感じかな。
ふと入口横の壁を見ると、中央区新富町1番地14の番地表示のプレートが掛けられている。女将さんの実家がそこにあったようで、角地なので番地表示があったのだけど、取り壊す際に外して持ってきたのだそうだ。ちなみに女将さん夫婦は4年前に移住してきてこの店を開店させたそうだ。


これがざるそば500円。海苔無しのもりそばだと450円。やや薄めで透明感のある美しい麺だ。コシもあるけど、力強いと言うより、優しい麺で打った人の人柄が出ている感じ。関東風の濃いつゆではなくて、甘みのあるあっさりとしているので、たっぷりと絡めていただくことができる。蕎麦湯も美味い。
開店当初は、沖縄そばしか食べたことのない地元のお客さんの面白いエピソードがいっぱいあるようだ。ざるそばを注文した方が、気がついたらつゆを全部蕎麦の上からかけて食べていて、あとで味のしないそばだと話が広まったとか、力うどん(餅入りそば)を注文した人がみんな餅を残して帰ってしまったりとか。地元の人は、「力」なので肉そばと勘違いしていたんだそうだ。で、肉うどんを作ったら肉入りが2種類あるんですねと言われたりと。で、いろんなことがあって、今のメニュー表示に落ち着いたらしい。今でも、地元の人で、ざるとかの冷し系を食べる人は少なく温かい麺が中心のようだ。ざるそばでもワサビやネギを入れる人も少ないし、蕎麦湯もあまり飲まれないとのこと。もっとも観光客や若い人は違うのだけど、慣れ親しんだ食生活はなかなか変えられないものなのかもしれない。ただ、テレビの影響か、少しづつ変わり始めているようでもある。

蕎麦は、普段は大将が打っているそうだけど、今日は友人と釣りに出かけているそうだ。もっとも大将に蕎麦打ちを教えたのは女将さんの方らしい。4年前に始めたこの店も、最初の1年は女将さんが一人で切盛りしていて、大将は仕事の関係でか移住してきたのはその1年後とのこと。そんなことをつらつら聞いていたら、カウンターの奥の壁に「佐野ラーメン」の札に気づいた。佐野ラーメンは、栃木県佐野市を中心として、食べられている当地ラーメンの一つ。妹さんが栃木に住んでいて送ってもらっているんだそうだ。私は食べたことがないので、それを作ってもらうことに。これも500円だ。

煮込んだ三枚肉、かまぼこ、青菜、海苔とネギとシンプル。スープは、とてもあっさりとした醤油味。特徴的なのは麺だ。薄平麺で強い縮れがあり、コシがあってふるふるっとした食感で個性的。佐野ラーメンは、青竹に脚をかけ、竹の下に麺の材料となる練った小麦粉の塊を置き、ジャンプしながら延ばしていく青竹打ちの平麺を使うのが特徴らしい。
東京から自動車で約1時間半という手頃な立地である為、佐野ラーメンを目当てに東京や埼玉から日帰りドライブ気分で気軽に来る人も多く、佐野市にとっては今や佐野厄除け大師、佐野プレミアム・アウトレットと並ぶ観光資になっているそうだ。
こってりもいいけど、蕎麦感覚のこんなあっさりとしたラーメンもホッとするね。ちなみに本場では三枚肉じゃなくて、チャーシューだそうだ。
今度来る時は、天ぷら蕎麦とか天丼とか食べてみようかな。
ラーメン屋程じゃないけど、日本蕎麦の店も、コザのきく石や、嘉手納のせい家、泉崎の寿利庵と少しづつ増えて来ているけど、手打ちでリーズナブルさでは一番かな。そう言えば赤土流出に蕎麦の栽培が始まったと聞いたことがあるけど、その後はどうなっているんだろう?沖縄産の新蕎麦が食べられる日も近い?
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