2008年06月05日

荻道大城湧水群-1

chibuga_z.jpg北中城村のこの道沿いには、いろんな彫刻やら、コーヒーがでない大城喫茶店なんかがあってちょっとユニークな場所だ。ちょっと中に入った集落は、とても静かで趣きのある通りが続いている。そんなところへ、「平成の名水百選」に荻道大城湧水群が選ばれたってニュースが飛び込んで来た。

環境省が、42都道府県の河川やわき水など100カ所を「平成の名水百選」に選定しのだけど、県内では唯一ここだけ。
環境問題が主要議題となる七月の北海道洞爺湖サミットに向け、水の大切さを再認識してもらおうと選ばれたもので、県内からは唯一の認定。両地域に点在するヒージャーガー、アガリヌカー、チブガーなど十カ所を合わせた湧水群が認定された。上質な水質や水量に加え、自治会やボランティアの保全活動、子どもたちの自然観察会や文化学習の場として活用されている実績も高い評価を得た。
とのことだ。

アガリスカーやチブガーは知っていたけど10も湧水があるとは知らなかった。そこで、うちのすぐ近くでもあるので、ラーメン花月の帰りにちょっと寄って散策。

チブガー

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この通りは、結構交通量が多く、クルマを停めるところも余りないのだけど、荻道から大城に向かう急カーブの所にあるチブガーの隣りの東屋のある小さな広場の前なら停められる。ここの壁には陶板で作られた案内板がユニークで、さらに地面にも陶板が埋め込まれている。チブガーは、大城で一番古いカーでンブガー(産井戸)として使用されていたそうだ。水溜めの石積みや周囲の土留め石積みがよく残っていて、水草の間をアメンボが水面を走っていた。

アガリヌカー

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アガリヌカー(東井泉)は、築造年は定かではないけど、戦後上水道が布設されるまで大城集落の大半の住民が飲料水として利用してきたそうだ。こみ除けの屋根が初めて取り付けられたのは大正14年だけど、現在のは2001年に改築されたもの。隣りは池のある公園。その上は、以前紹介したことのある大城喫茶店になっている。

イリヌカー

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イリヌカーは県道より一段下がった位置にあるのでクルマで走っていると全く気づかない。今回歩いていて、こんな所にあるんだと初めてきづいた。大城集落の西側(イリ)に位置するカーなのでイリヌカー。コンクリートの覆い屋根が作られているけど、樋から流れてくる水を溜める池や石敷き、周囲の土留め石積みもよく残っている。また、北側には、琉球石灰岩を掘った地下水路も残っていて、言い伝えによると、19世紀後半に、大城の屋号吉里のハブウスメー(ハブ爺さん)と呼ばれた新垣吉羊さんが、若い時に村人の協力を得て、ランプの灯りを頼りに、たがねで岩を穿ちほり進んだそうだ。どんな日照りにも枯れたことがない名水。洞窟入口より25mの位置には貯水池があり、水深70cmで10坪の広さがあり、水は清水で透明感があり冷たいそうだ。一度見てみたい。この湧水の隣りにも広場があり、トイレや東屋もある。ちょっと複雑な作りの階段もあって不思議な空間を醸している。

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いろんな花や植物がいっぱいだったりもする。

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シーサーもあちこちに見られるし、石垣も雰囲気満点だ。

荻堂貝塚

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mizutank_naka.jpg荻堂貝塚は、荻道集落の北側の琉球石灰岩丘陵崖下に形成された3,000年-3,500年前の貝塚。どんなのだろうと期待して捜して見たら、石碑があるだけだったのでちょっと拍子抜けだったけど、この周辺も木々が鬱蒼としていて雰囲気はいいな。この貝塚は1904年(明治37年)に鳥居龍蔵氏が発見し、その後1919年(大正8年)に松村瞭氏によって発掘調査が行われ、調査の結果、三枚の堆積層から土器、石器、貝殻、イノシシの骨などが発見されているらしい。


ヒージャーガー

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ヒージャーガーも、道をちょっと下がった所にあるので、クルマだと気づくことはないだろうと思うけど、ちょっとした遊具のある広場があり、井戸の水が流れる水路が囲んでいて、なんともいい感じだ。鳥の鳴き声と静かに流れる風の音が心地いい。
今日は、4つの湧水を巡ったけど、まだ6つもあるので、次の機会に全部捜してみようと思う。

荻堂大城湧水群-2は、こちら。
各湧水の詳細な地図や散策用の地図もダウンロードできます。


北中城村の文化財

がじゅまる沖縄健康家族

行率のできるラーメン店の味がここに集結


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posted by rio at 23:00| Comment(3) | TrackBack(0) | 北中城村 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。
ti-da blogにて

blogよんなーよんなー青陶舎

を運営しております、青柳と申します。

このたび明日からの荻道大城地区のイベントの告知の記事に、こちらの記事の写真を2枚、転載させて頂きました。<a href="http://seitousha.ti-da.net/e3792120.html">→記事</a>

 本来であれば、転載前に承諾を得なければならないところですが、明日からのイベントと言うことで急を要しまして、転載後のご承諾伺いとなってしまいました。大変失礼なお願いの形になってしまいましたことを深くお詫び致します。無断転載は避けたかったのですが、画像がないと記事のアクセス数が格段に下がってしまいますので今回は敢行してしまいました。ご容赦頂けますようお願いいたします。

同時にこちらの記事へのリンクも貼らせて頂きました。こちらもご確認の上ご了承頂けますよう申し上げます。

おきぐるさんには不都合が無いよう配慮したつもりですが、なにか問題がありましたら、お手数ですが申しつけ下さい。すぐにこちら側で手配をいたします。

おきぐるさんの散策レポートは的確で読みやすく、楽しませていただきました。これをオフィシャル記事にしても遜色ないと思いました。というか、オフィシャル記事以上の魅力があると思いました。

他のぐるめレポートももちろん活用させて頂いています。いつもありがとうございます。

では。
メッセージの送り方が解らなかったのでコメントにて失礼致します。
Posted by 青陶舎(青柳晃) at 2011年11月11日 10:52
ご連絡ありがとうございます。
事故に会って入院して以来はあまり北中の方の散策はしてないのですが、最後は確かサガリバナの満開の頃に夜の宴会に寄ったんだったかなぁ。
また見に行きたいし、工房にもお邪魔したいです。
よろしく。
Posted by rio at 2011年11月14日 15:51
お世話になります。

三線、ギター、島唄初心者で、ブログも初心者です。

貴プログの萩堂大城湧水群の地図にだけ気づき、これを使わせていただき、おかげさまでたのしく湧水めぐりをしてきました。

さて、ブログ初心者の私が張り切って自分の記録をアップしてみようと思って、さらにいろいろ借用できるもの無いか、とネタを探したところ、このサイトにまだまだ盛りだくさんの深さがあること気づきました。 本当に秀逸なサイトですね。脱帽です。

独自にアップしてもいまさら全く意味が無いと思ってしまった次第です。そこでブログで紹介させていただき、ヨンナー島唄が追加できると思われる大城地区の案内図の写真だけを追加情報として提示しました。

勝手に貴サイトのURLをつかわせてもらいました。もし不都合あれば即撤回しますのでお知らせ下さい。

ヨンナー島唄同好会と言う気楽に集まる初心者島唄弾き語り練習会を毎週水曜日18時―19時の時間帯で那覇市の大道公民館でやっています。

「トラックバック」と言うのをやったことないのですが、もしご承認いただけるなら幸甚です。

なお、先のコメント入れた方「よんなーよんなー青陶舎」さん、ブログの名前をまねしたわけではありませんので悪しからず。貴プログのことはなにもしらず、一生懸命考えて独自につけましたが、接頭語の偶然の一致になってしまったのです。
Posted by ヨンナー島唄 at 2013年05月29日 00:19
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